第1課 場面別会話
<新製品の開発を目指す企画会議で(報告・連絡・相談)>
商品開発部第一課 係長:(会議予定時間から5分後でも2名の課員が来ないので、少しイライラしながら)予定時
間を5分もオーバーしましたから、だだいまから新商品開発のための第2回目の企画会議を行います。A君とB君
がまだ来ていないようだけど・・・どうしたの。
社員A: 二人ともまだ食堂から帰っていません。午前中お客さんからの苦情処理で忙しかったので、お昼ごはん
を食べるのが遅くなったようです・・・
係 長: それは知ってるけど、遅れるんだったら連絡しなきゃだめだよなあ。まだまだだなあ、「報・連・相 」。 他の人も気を付けてね。課長、次の会があるのに遅れて申し訳ございません。まず、課長から一言お願いします。
課 長: 私の話は最後にするから、君たちの企画をじっくり聞かせてほしい。時間もかなり過ぎたし。すぐ始めなさい。
係 長; はい、かしこまりました。先月の第1回会議で、新製品は、E君が考案した「低カロリーのお菓子」に決定しま
したが、今日は、そのキャッチフレーズを決めたいと思います。それじゃ、誰でもいいから始めて。
社員B: (自主的に手を上げて)はい。お手元の提案書の5番をご覧ください。私は「おいしく食べてねローカロリ
ー」を提案します。CMソングも同じテーマにしたいと思います。提案理由は・・・・(発表と議論が続き、
15分後、社員Fの説明中にAとBがあわてて入室)・・・
社員C ・D: すみません。午前中、苦情処理で忙しかったものですから(C)。申し訳ございません(D)。
係 長: 分かっているんだよ、そんなことは。食堂に行く前に連絡しなきゃダメだよ。こんな時にビジネスマンがとる
べき行動の基本は何だ? 業務遂行の心得は何だ?C君。
社員C: はい、「報・連・相」です。
係 長: 分かっているのにどうしてできないんだよ。 D君は? 他にないか。
社員D: はい、それと「顧客本位」だと思います。常にお客様の立場に立って行動することです。
係 長: なるほど。でもね、君にとって顧客とは何だね。
社員D: はい、取引をするお客様です。
係 長: もちろん、顧客の最も狭い意味は取引の相手=お客様だよ。でも、もっと広く考えれば、相手=君以外
の人=他人様なんだよ。君以外は皆お客様であり、顧客であると思って自己訓 練しなきゃダメだよ。仕事中は
同僚も上司も顧客だと思いなさい。皆が連絡もしないで顧客と会う時間に遅れてたらこの会社は 倒産しちゃう
ぞ!
社員C・D: はい、申し訳ありませんでした。
係 長: 課長、どうしましょうか。
課 長: C君とD君はデスクですぐ苦情処理の報告書を書きなさい。報告を受けた後で、君達の提案書に関する評価を
する。基本的には君達の今回の提案はボツだ。以後気を付けなさい。
社員D: はい。ご迷惑をおかけしました。後ほどご指導をお願いします。
社員C: すみませんでした。私も後ほどご指導お願いします。